マネキネコ(ゲームレビュー)
同人フリーゲームのレビューをしております。 たまに、アニメなどの話題も。
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制作サイト:Star Gazer -スターゲーザー-
ジャンル:人外の教え子との背徳的偏愛ラブストーリー
※15歳以上推奨(若干の性描写あり)
キミとの出会いは、仕組まれた罠だった。
出会えてよかった――胸を張ってそう言えるだろうか。
僕はまだ悩んでいる。
キミとの出会いで、僕の人生の歯車は狂った。
キミのせいだとは思わない。キミのせいであるはずがない。
その手を離せば、元の生活に戻れるはずなのに。
キミのことを見ていると、どうしても手を離すことができない。
この想いは、同情心なのだろうか。
それともこの想いは――――
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学校の教師になる夢を諦めた塾講師アルバイト――秋山義文(あきやまよしふみ)。
ある日の帰り道、「家庭教師として引き抜きたい」と、不審な女から誘われる。
その給与は破格であり、奨学金返済に苦しんでいた秋山は、家庭教師の仕事を受けることにした。
教えられた住所を頼りに辿り着いた場所は、「生命科学総合研究センター」という怪しげな研究所。
一室に案内され、秋山は少女ハマルと出会う。
やがて秋山は、ハマルに関する衝撃的な事実を知り、決断を迫られる。
(制作サイトより引用)
今回紹介するのは、選択肢無しの純愛サウンドノベルです。
タイトルに“R”と付いていますが、本作は旧版「キミはキメラ」の(主にグラフィック面での)リメイク作品だからだそうで。
ちなみに、私は無印版をやっていません。なので、レビューも“R”に対する感想に基づくものです。
さて、この作品、ジャンルが「人外の教え子との背徳的偏愛ラブストーリー」というなかなかブッ飛んだものでして。こういうセンス、嫌いじゃないです。
教師の夢を挫折してしまった主人公の義文は、謎の中年女性・冬城夕子から家庭教師の依頼を受けます。
お金に困っていた義文は、その依頼の異常さと破格の報酬を不審に思いながらもそのバイトを引き受け、バイト先の施設で変わった生徒・ハマルに出会います。
ハマルとの交流の中、義文は彼女の「秘密」を知ってしまい…。そこから物語は始まります。
まあ、ハマルの正体はすでにタイトルからしてバレバレなのですが、彼女の正体を知ってしまったことで、義文は依頼先のセンターが危険な研究に携わっていることに気付きます。
それでも、彼は大事な教え子であるハマルの事が気になり、家庭教師の仕事を続けようとするのですが…。
そこからはあれよあれよとグイグイ引っ張られる展開の連続で、続きが気になって一気に読んでしまいました。
「読ませるパワー」があるシナリオが書けるのは、かなりすごい事だと思います。
ヒロインであるハマルが魅力的に描かれていて、彼女が義文のことを一途に慕う姿がとても愛らしい。ヒロインが可愛い作品は個人的には評価大!
最初の頃は表情が乏しく、感情の起伏もあまり無かったハマルが、主人公との交流を深めていくうちに笑顔を見せ始める描写も◎。
彼女が新しい知識を得るたびに、嬉しそうに笑顔を見せるシーンがあるのも作品の魅力と言えます。
主人公の義文も(かなりのヘタレかつ優柔不断な男ですが)まっすぐな性格で、いつもハマルに対して誠実であろうとする姿には素直に好感が持てます。
あと、冬城夕子の独特の胡散臭さが気に入ってます。冬城のマッドサイエンティストっぷりが好きなので、もうちょっと狂った彼女を見ていたかったかも。
出会ったばかりの頃こそごく普通に、生徒と教師という関係だったハマルと義文ですが、数々の事件と陰謀に巻き込まれていくうちに次第にその関係は変わっていきます。
また、作品紹介に「若干の性描写あり」との注意書きもあるように、「そういった」シーンも一応、あるにはあります。
ですが、それは一人の少女が成長する過程の描写ではどうしても避けられない問題でもあるため、性描写にはあまり「いやらしさ」が感じられません。
本作は、ハマルと義文が苦難をどう乗り越えていくかを主に描くラブストーリーなので、イロモノ描写はかなり少なめです。
義文とハマルの出会いは仕組まれたもので、全て偶然を装った必然だった。
それでも尚、彼らには離れ離れになるという選択肢はありません。
物語のラストから見ても、この事件の根本的な解決はしていないのですが、いつか彼らにも黒幕に対する叛逆の機会が来てほしいところ。
兎にも角にも、この二人には幸せになってほしいですね…。
中編の良作恋愛サウンドノベルでした。興味のある方は、是非プレイしてみてください。
プロフィール
気ままに、好きなゲームのレビューを書いております。主にフリーゲーム中心。
女性向け(乙女・BLゲーム)の感想も扱うのでご注意ください。
あと、一応ネタバレには白文字で配慮しております。
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